時代を経た雲と泥
例えば、60年代のロックなどを聴いていると思うことがあります。
「古臭いなぁ」。これは例えばアイディアの問題とか、歌詞の問題
ではなく、音の問題で。
もちろん、楽器の造りが違うし、技術的な問題もあるでしょうから、
やむを得ないところもあるのですが、それでもそんなものばかり
ではないのだ。今聴いても古さを感じさせないものもある。
まぁ、もちろん、ビートルズは言うに及ばず、やはり、60年代に
それなりの地位を獲得したバンドには、今聴いても感じる何かが
あるのだ。一方で、消えてしまったバンド、例えば、ビートルズが
アメリカ上陸を果たした際、共にブリティッシュ・インベンションと
呼ばれ、アメリカに旋風を巻き起こし、その多くは2年後にはいな
かった、ああいうバンドの場合、不思議と「古臭い」イメージがして
しまうのですよ。
結果論的に言ってるんじゃないかと思われるかも知れませんけ
ど、別にそういうつもりはありません。いや、あれは誰でも思うん
じゃないかっていう位はっきり出てますけどね、その差が。
名前を挙げて申し訳ないですけど、ハーマンズ・ハーミッツとか
デイブ・クラーク・ファイブとかジェリー&ペースメーカーズなんか
は、如何にも古臭いサウンドと感じてしまうし、音もコーラスも細
い感じがするんですよね。
しかし、恐らく当時は同じように聴こえたんでしょう?
デイブ・クラーク・ファイブなんかはビートルズのライバルなんて
言われていたくらいですから、当時は同じようにかっこいい音楽
をやっていたはずなんです。それにちょっと誤解を招くかもしれま
せんけど、それほど楽器だって異なったものを使っているわけで
はないでしょうし、ビートルズの楽曲だけが圧倒的に複雑だった
ということもないと思うのです(もちろん初期の曲ですけど)。
にもかかわらず、ビートルズ、ストーンズ、キンクス、フーなんか
はエヴァーグリーンで、その他のバンドが古臭く聴こえることが
あるというのは何故なんだろう?
いや、楽曲自体、メロディは古くはなっていないんですよ、多分
今のバンドが演奏したらそれなりに聞こえるんでしょうけど。
その時には誰しも区別がつかなかった雲と泥。
40年も経つとそれがはっきりして来る。残酷というか何というか。
よく言われるのは、楽器の音は古くなるけど、人間の声は古くな
らないってこと。ビートルズなどは鉄壁のハーモニーを駆使して
いるため、新しさを保っていられるというものです。しかし、これ
も一部は当てはまるかもしれませんけど、そればっかりとは思え
ないんですよね。やはり、楽曲のアレンジとかに秘密があるのか
な、生き残るバンドは違うのか?
正直、私にはその差が分からないんです。
そういう意味からすると私は淘汰されていく方だろうか?
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